しめじねこ漢方ブログ

漢方を中心に、東洋医学の面白さや役立つ情報をお届けします。

「未病」とは?未病を制する者が漢方を制す!

漢方を勉強しているとよく出てくるのが「未病」という言葉。これは一体何を意味するのでしょうか?

日本未病システム学会https://www.j-mibyou.or.jp/mibyotowa.htm)ではこのように書かれています。

 「自覚症状はないが検査では異常がある状態」もしくは「自覚症状はあるが検査では異常がない状態」

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(図3) Y.Fukuo 2000

 つまり、病気の一歩手前の状態を指します。ちなみに「病気」は

「自覚症状もあるが検査でも異常がある状態」

 です。

 

これを車で例えるとこうなります。

「病気」の状態は、車でいう故障やパンクの状態で、

 

 『走れない あるいは 走りに支障が出ており、

  その原因部位を特定できる』

   ⇒ 自覚症状がありなおかつ検査で異常もある

 

といった具合です。

 

一方、「未病」はというと、

 

① 走りに問題は無いが、タイヤの空気圧が低い

   ⇒ 自覚症状はないが、検査で異常あり

 

② エンジン音に違和感があるが、原因不明

   ⇒ 自覚症状はあるが、検査で異常なし

 

どちらの場合も走るにはまだ問題はなさそうですが、そのまま放っておくといずれは故障やパンクにつながるでしょう。

そうなる前に直せるのなら直した方がいいですよね!

 

人の体でも同じこと。

「未病」のうちに治せるのならそれに越したことはありません。

そしてそれを可能にするのが、漢方をはじめとする「東洋医学」なのです!

ほとんどの人は、体に異常が出て初めて治療を考え始めます。

しかし実際には、異常が出る前から何らかの兆候が出ているはず。

それをいち早く感じ取り改善することで、常に健康でいられるのです!

そして東洋医学においては、この「未病」を捉えて治すことが最強の治療法であり、それを成せる人こそが最高の医療者といえるのです!